アゼンスの古跡 35-100001
西洋の象徴である古代遺跡を、東洋の優れた技術と感性で描き出した本作は、文化間の敬意と融合の美しさを示します。
【アーティスト】
吉田博 (1876年(明治9年)9月19日 - 1950年(昭和25年)4月5日)
日本が世界に誇る風景版画の巨匠。明治から昭和にかけての激動の時代に、彼は絵筆と版木を手に、自然の荘厳な美を追い求め続けました。富士、桜、山岳、そして欧米やアジアの風景までも旅して描いた彼の作品には、言葉を超えた静けさと崇高さがあります。特に「光」と「空気」を捉える彼の技術は、まさに詩のようで、観る者の胸に深く沁みわたります。西洋画と日本の木版画を融合させた独自のスタイルは、世界中で評価され、近代木版画の完成者と称されました。戦争や時代の混乱にも屈せず、自然と人間の尊厳を信じた彼のまなざしは、今も作品に宿り続けています。それは、風景ではなく「魂」を描いた軌跡でもあるのです。
【作品概要】
アゼンスの古跡 (1925)
ギリシャのアテネにある古代遺跡、特にパルテノン神殿を描いています。画面には、夕暮れ時あるいは夜明けの光に染まる遺跡が、独特の色調で表現されています。遺跡の柱や構造物は、温かみのある白や淡い青で描かれ、その上空には澄んだ青からピンクへと移り変わるグラデーションの空が広がります。周囲の風景は、遺跡の壮大さを引き立てるように、柔らかい色彩で描かれています。吉田博は、西洋の風景を日本の伝統的な木版画の技法で捉えることで、光と影の繊細な変化、そして遺跡が持つ歴史の重みを、独自の詩情をもって表現しています。細部にわたる彫りと摺りの技術が光るこの作品は、単なる風景描写を超え、異文化への敬意と普遍的な美を追求した画家の深い洞察が感じられます。
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吉田博による1925年制作の木版画「アテネの古代遺跡」は、ギリシャのパルテノン神殿を捉えた風景画であり、新版画様式における日本美術の傑作です。この西洋風景は、光と色彩の巧みな表現で建築の美と歴史の深さを伝え、異国情緒あふれる美術品として和モダンなインテリア空間に最適です。
【サイズ】
・A4/ 210mm×297mm
・A3/ 297mm×420mm
・A2/ 420mm×594mm
【材質】
本商品は用紙のご選択が可能です
⇒ フォトマット紙0.25mm厚
官製はがき(0.2mm)よりもやや厚いコシのある紙質。
画用紙に近い印象となり、光沢がないので版画のような仕上がりになります。
日本画によく合います。
⇒ 半光沢紙026mm厚
光沢を抑えた仕上がりで反射が少なく、どの角度からでもきれいに鑑賞できます。
【キーワード】
吉田博 木版画 アテネ ギリシャ 古代遺跡 パルテノン風景画 1925年 新版画 日本美術 西洋風景 光 色彩 建築 歴史 文化 異国情緒 美術品 和モダン

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